ロシア語の勉強に最適なドラマ「キッチン」でロシア語の日常会話を楽しく学ぼう。
ロシア語の初心者から上級者まで、レベルに関わらずロシア語会話の勉強にオススメなので、ドラマを見ながら継続的に解説を見てくださいね。
それでは、ドラマ「キッチン」の第2話の12回目の解説となります。
今回のシーンは、シェフの包丁がなんと、お客さんの料理の中で見つかって、シェフがお客さんに呼ばれて、説明を求められているシーンです。
大ピンチ!
まずいぞ!
是非実際にシーンを見ながら発音のチェックもしてくださいね。
こちらの動画の19分45秒から見るとちょうどいいです。
か、ミラのインスタでも頻繁に新しいロシア語日常会話フレーズを更新しているので、「1日10秒ロシア語」というコンセプトで10秒の短い動画で今時のロシア語スラングや日常会話のフレーズをご紹介します。
ドラマキッチン第2話12回:ロシア語会話のスクリプト
太字で黄色いマーカーで色付けしている単語やフレーズは今回ピックアップしたもので、覚えてほしい単語ですよ!
具体的なピックアップ基準は:
- ロシア語日常会話でよく出てくる単語やフレーズ
- 会話特有の単語・フレーズや言い回し
- ロシア語の教科書に載っていないような表現
- 辞書をひいてもググっても意味がわからない特殊な表現
基本的にロシア語会話を上達させたい人、ロシア人の友達とナチュラルな会話やSNSのメッセージ交換をしたい人向けに2022年現在の今っぽい表現をピックアップしています。初級〜上級を問わず、これこそを知って欲しい!覚えて欲しい!って思う単語やフレーズです。
それでは、19分45秒からのシーンはこちら:
Шеф: Добрый вечер.
シェフ: こんばんは。
Гость: Добрый.
お客さん: こんばんは。
Шеф: Я шеф-повар этого ресторана. Мне сказали, что вы хотите меня видеть.
シェフ: 私はこのレストランのシェフ。お呼びですと伺いました。
Гость: Да, хотели. Вы не объясните мне, что это?
お客さん: はい、呼びました。これが何のことですか、教えてもらえませんか?
Максим: А, ① позвольте я, шеф.
マクシム: シェフ、俺にやらせてください。
Шеф: Что?
シェフ: 何?
Максим: Расскажу гостям то, что рассказывали когда-то мне Вы. Добрый вечер.
マクシム: 昔シェフが俺に教えてくれたことをお客さんに説明したいと思います。こんばんは。
Гость: Добрый.
お客さん: こんばんは。
Максим: Перед вами ② уникальный рецепт с более чем тысячелетней историей. Итак, перенесёмся во времена крестовых походов. Война. Голод. 1107 (тысяча сто седьмой) год. Годфрид Бульонский переходит через Босфор и изобретает ② уникальный способ приготовления рыбы путём нанизывания её на лезвие меча. Равномерно нагретый клинок придаёт рыбе утончённый вкус и аромат. Попробуйте.
マクシム: これが1000年以上の歴史を持つユニークなレシピです。 ですから、十字軍の時代にタイムスリップしましょう。 戦争。 飢え。 1107年。 ゴドフリード・ブリオンスキーはボスポラス海峡を渡り、剣の刃に魚を刺して、ユニークな魚の調理方法を発明しました。 均一に加熱された刃は魚に洗練された味と香りを与えます。 それを試してみてください。
Гость: ③ Да, действительно.
お客さん: お、確かに。
Максим: ④ О чём я Вам и говорю! Это же настоящая поэзия кулинарии! Шеф, я ничего не упустил?
マクシム: ほら、俺の言った通りでしょう!これこそが料理の詩です。シェフ、何か説明し足りないことがありませんか?
Шеф: Нет. Всё правильно.
シェフ: いいえ、正しかったよ。
Другой Гость: Простите, а можно мне такую же рыбу?
他のお客さん: 失礼します。こちらも同じ魚を頼んでいいですか?
Шеф: ⑤ Сию минуту. Макс, пошли. Приятного аппетита.
シェフ: かしこまりました。(すぐ持ってきます)。マクス、行きましょうか。
Другой Гость: Спасибо.
他のお客さん: ありがとうございます。
Максим: Шеф, а Вы меня по имени назвали.
マクシム: シェフ、さっき俺のことを名前で呼んでくれましたね。
Шеф: Ах да, прости. Огузок, если ты ещё раз ⑥ без моего разрешения выйдешь в зал, уволю.
シェフ: あ、ごめん、ごめん。ケツの肉、お前はまた俺の許可なしにお客さんのところに行ったらクビね。
Максим: Понял.
マクシム: わかりました。
Шеф: Проследи, чтоб этот нож ⑦ не упёр.
シェフ:あいつが包丁を盗まないように見ておいて。
ロシア語の日常会話の解説
それでは、上記の会話からピックアップした重要なロシア語の日常会話フレーズを解説します。
① позвольте
意味:ちょっといい?ちょっと失礼。やらせて。任せて。
英語:Excuse me. Let me.
不定形:Позволить(完了形)- позволять(不完了形)
本来の動詞の意味は:許す、許可する
これはロシア語の敬語の一つです。
同義語:разрешить – разрешать
今回のシチュエーションのように、「ちょっと失礼。ちょっといいですか?」の意味でよく使います。
同義語を使っても、同じく丁寧な敬語になるので、意味的にもあまり違いがなくて、どっちを使っても大丈夫。
例えば:
Шеф, разрешите я (расскажу).
- シェフ、俺にやらせて(任せて)。
Позвольте я (расскажу), шеф.
- シェフ、俺にやらせて(任せて)。
ここで与格の「Мне」ではなくあえて主格の「Я」を使うのは、上記の例のカッコ内で書いたように、「私が〇〇のをするのを許可してください」という意味になっているからです。
一般的な文法の構成なら、「私に〇〇するのを許可してください」、つまり「Разрешите/позвольте МНЕ рассказать」となりますね。
これは日常会話の面白いところですね。教科書の文法から少し逸脱したりするケースもたまにあったりします。
結論は、2パターンがあって、会話上ではどっちもありえるし、どっちも間違ってはいないです:
パターン1:Разрешите/позвольте МНЕ рассказать
パターン2:Разрешите/позвольте Я расскажу
② уникальный
意味:ユニーク、珍しい、天下一品
英語:Unique
「千載一遇のチャンス」ってロシア語で何というの?
実はこの単語を使うんです!
英語に似てて楽ちんして覚えられる形容詞だけど、外国人が使うと上級のロシア語に聞こえてしまうので是非覚えておきましょう!
例えばこんなパターンでよく使われます:
Его уникальный опыт помог ему легко и быстро устроиться на новую работу.
- 彼の特別な経験(彼だけの独自の経験)のおかげで彼が簡単にすぐに新しい仕事を
Каждый человек уникален.
- 人間は一人一人ユニークです。
Это уникальный шанс! Не упусти его!
- 千載一遇のチャンスだ!逃さないで!
③ Да, действительно.
意味:あ、本当だ。ね、確かに。
英語:Yes, indeed!
ロシア語の日常会話でよく使う「действительно」という単語。
長くて覚えにくいかもしれないけど、日本語の「本当に」に一番近い言葉なので、使いこなしましょう!
本来の意味は「本当に、実際に、とても等」。
ドラマ「キッチン」のようなシチュエーションで「ね、確かに。なるほど」という相槌としてもよく使われます。
使い方の例はこちら:
Она действительно родом из России.
- 彼女は本当にロシア出身だ。
Ты действительно в это веришь?
- 君は本当にそんなことを信じているの?
Маленькие дети думают, что Дед Мороз действительно существует.
- 小さい子供達は、サンタクロースが本当に存在していると思っている。
④ О чём я Вам и говорю!
意味:ほら、言った通りでしょう!ほら、見ろ!
英語:You see! That’s what I told you!
続いては、自分が正しかった時に相手に言いたいフレーズとなります。
ドラマ「キッチン」のシチュエーションでは相手のことを「Вы」と呼んでいるので、「言ったでしょう!ほらみろ!」の丁寧バージョンとなります。
逆に、丁寧じゃないバージョンで本当に「ほら、みろ」に近い雰囲気の言い方なら、以下となります(相手のことを「ты」と呼ぶと丁寧ではなくなりますね):
Я же тебе говорил!
Вот видишь!
О чём я тебе и говорил.
最後の動詞の活用だけは忘れずに「говорил/а/и」に適宜変えてください。
⑤ Сию минуту.
意味:少々お待ちください。(すぐに、直ちにやります)。かしこまりました。
英語:Just a moment.
お店の店員等がお客さんに対してよく使う言葉です。
かなり丁寧なロシア語になりますので、もちろん、高級なお店以外はあまり聞く機会がないかもしれません(笑)。
もしロシア語圏内でややお高いレストランに行くことになったら、その時に備えて覚えておきましょう(笑)。
⑥ Без разрешения.
意味:許可なし。勝手に。無断で。
英語:Without permission.
日本人と違って、ロシア人が無断で許可無しで物事を好き勝手にすることが多いですね(笑)。
なので、「許可無し、無断、勝手に」というロシア語の単語を覚えておきましょう。
そういうシチュエーションに逢う可能性が高いからね。
Не трогай мой компьютер без разрешения.
- 俺のパソコンを勝手に触らないで。
Он никогда ни у кого ничего не спрашивает и всё делает без разрешения.
- 彼は誰にも何も聞かずいつも何事も好き勝手にやってます。
Она ушла с работы пораньше без разрешения начальника.
- 彼女は、上司の許可無しに早く帰ってしまった。(早期退勤してしまった)
⑦ Упёр
意味:盗む、パクる、窃盗する
英語:to steal
不定形:упереть, спереть
最後に、スラングに近い言葉ですが、本当によく使われています。
これこそ、辞書にも教科書にも乗らない単語の典型的な例なんだけど、実はロシア語の日常会話でとってもよく使われています。
ほら、Google翻訳で英語の「」をロシア語に訳してみると、こんな教科書通りの普通の単語しか出てこないのです:
「キッチン」の会話では「упёр (уперетьの過去形、単数、男性)」という形ですが、「спёр (сперетьの過去形、単数、男性)」も同じ意味で同じシチュエーションで使えて、語源が同じでプレフィックスのみが違う動詞です。
細かい違いのニュアンスは以下:
- 「упереть」のほうが何となく物理的にやや重め・大きめなモノを取って持っていく(下記のスイカの例)
- 「спереть」のほうが万能で、「упереть」よりもよく使います。モノでもアイデアでも、全ての盗まれた物事に対して使います。
意味がシンプルに「盗む」なので、例文まで不要かもしれないけど、例えばこんな使い方をします:
Воры спёрли из музея знаменитую картину.
- 泥棒は美術館から有名な絵を盗んだ。
Ночью кто-то упёр 20 арбузов с нашего огорода.
- 夜中に、うちの庭から誰かがスイカ20玉を盗んでしまった。
У меня спёрли телефон в метро.
- 地下鉄で携帯が盗まれた。
Компания-конкурент спёрла нашу идею и теперь мы с ними судимся.
- 競合先が当社のアイデアをパクって今係争中。
まとめ
久しぶりのドラマ「キッチン」のロシア語の解説でした!
さて、今日覚えた最新のロシア語スラング&日常会話はこちらの7選です:
1.Позвольте (позволить)
2.Уникальный
3.Действительно.
4.О чём я вам и говорю!
5.Сию минуту.
6.Без разрешения.
7.Упереть, спереть.
ドラマ「キッチン」の第2話の終わりまでsと少しなので、次回の解説も楽しみにしてくださいね。
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